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2009年06月号 脳天気 農文化 |
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発行;庭しんぶん 庭プレス社 |
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090628 シリーズ・農字 18「茂」 | ||
くさかんむりとその下の部分「ほう→も(と呼ぶ・意味は盛ん)」とを合わせて、草木が盛んになる、つまり「しげる」をあらわす。そこから派生し、すぐれている・立派であるなんて意味も持つ。でも今どき「茂才」なんて言わないか...。
* 蕪の種を播く。 かつて宮澤賢治が傍らで同情した、旱(ひでり)の夏におろおろと歩いた農民と同じように土の上に居るわけにいかない、と考える。 口に入れる物にはあからさまな階層の思惑が組み込まれている。なければ飢えるものを、すんなり流されてしまう日々がいま身の回りに用意されている。 賢治は、賢治特有の優れた視点でヨノナカをとらえる。俗人がそれにぞっこんになりすぎると、さっさと大きなものにからめとられる。翼賛の“おしゃもじおばさん”みたいに賢治はキケンであるとも思う。 おろおろ、と彼らはどこを歩いたか? 賢治を繰り返さない。 土も玄関先もないと言うなかれ。ヘタにあるよっか可能性に満ちている。おろおろと歩かされる前に探せ!ということである。 旱(ひでり)もまた楽しいノダ。 (ナガタ・ま) |
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