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2008年12月号 にわにわにわ研 |
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発行;庭しんぶん 庭プレス社 |
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081128 イギリス・仕事場としての庭 3 | ||
文・写真/ナガタ・ま(庭プレス)
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▲ 訪れたおもなところ 1、Borth ;前号参照 2、CAT ;前前号参照 3、Lammas Project ;前号参照 4、CaeMabon ;前号参照 5、Eden Project;写真 6、Spitalfields City Farm;写真 |
■エデン・プロジェクト
Eden Project ラマス・プロジェクトを見たあとどこか宿を取ろうということになり、明日早朝ロンドンに向かうLilyクンが乗る電車の始発駅スワンジー(Swansea)の1時間ほど手前Carmarthenまで走って一泊。帰ると言っていたSさんたちもホテルのレセプションにただよってきた料理の匂いとビアグラスのがちゃがちゃ音にさそわれるように同宿。期せずして旅の打ち上げということに。 もう一日使える日程をどうしようか迷ったが、かの有名なエデン・プロジェクトを見ておこうと決め、スワンジー経由ブリストル湾をぐるっと回り込みコンウォール半島を西端に向かって300キロほどを走る。「歩き方」のマップにも載っているくらいからだとたかをくくっていたのだけれど、じっさいは見逃すようなささやかな案内板と狭い道に翻弄されつつ到着。 Wikiなどの資料によれば...、 人気のない田舎の丘陵地にこつ然とエデンはあらわれる。夏の観光シーズンだからか混んでいた。レストランは満杯。訪れた人々にはアフリカ系・アジア系含めかなりの多様さが見られ、遠路(国外)はるばるという人も多いようだった。子どもたちの雰囲気が面白かった(これはCATでも感じた)。たいくつしてぼんやりしている輩をあまり見ない。ここは一種の教育機関であるにもかかわらず彼らの感覚に訴える展示やイベントの工夫が随所に見られ、それなりに楽しめるようなのだ。それにしても展示の理解にはある程度の努力を要する。見学者から上手にそれを引き出そうとする技量はなかなかスゴイ。 ※シューマッハ・カレッジ * ■スピタルフィールズ・シティファーム エデンで夕方になり50キロほど東のプリモス(Plymouth)で一泊。到着の一歩手前で急に海岸で道が消えてびっくり。なんと渡し船に乗っての市中入り。 それは、シティのやや東側、地下鉄ホワイトチャペル駅から歩いて5分余りの小学校や幼稚園などが並ぶ生活道路沿いにあった。駅周辺はオープンマーケットが並び、さまざまな人種の人々が歩いていた。このシティファームには菜園(ビニルハウスも)の他、山羊、羊、豚、ロバ、鶏、兎などが希望者には触れられるようなスケールとスタイルで配されていた。高いネットフェンスで囲い込まれた様子はあまりいただける雰囲気ではなかったが、入口には地域の人々から持参してもらえるような堆肥の原料(厨芥)の置き場があった。 “スピタルフィールズ・シティファームはロンドンの中心部から石を投げても届くようなところにあるコミュニティ・ファームです。 ここは都会のオアシスです。私たちは、地域のコミュニティのためにあるいは訪れるグループの方々に、教育的でおもしろい活動、技能トレーニングや動物とのふれ合い、あるいはボランティア活動を提供します。(HPより)” * ■■短い旅を終えて この時代、農的にと考える人々はまず耕せそうな“どこでも”をまず占拠する必要があるだろう。 わたしたちはすでに難民である。漂流ははじまっている。だが、わたしたちの時代であると思われる。 |